特定調停の具体事例(その2)

Cさん(37歳)は、会社側の突然の業務縮小のために会社を辞めざるを得なくなってしまいました。長年務めた会社であったためショックは大きく、なかなか次の就職先を探すことができずに、失業保険とアルバイトにて生活をやり繰りしていました。
退職金もでなかったため、わずかな預金と節約を駆使しながらなんとか生活を維持していたのですが、ついには預貯金も底をついてしまい、消費者金融から借入をすることになったのです。いずれ定職が決まれば返済していけると思ってはいたのですが、失業保険を受け取れる期間が満了を迎えたことを機に、借入はますます嵩んでしまいました。

Cさんは相談時、アルバイトによる収入が1ヶ月13万円程度であるのに対し、3社から合計300万円もの借入があり、かなり苦しい生活状況となっていました。そのため、返済も数ヶ月間滞っている状況でした。
Cさんには専門家の受任による返済の一時ストップを利用し、まずは安定した生活基盤を築くことを勧めました。それと同時進行で3社との任意整理交渉へと入ったのですが、そのうちB社との話し合いが困難を極め、特定調停であれば交渉に応じるとのことでしたので、B社のみ特定調停の申し立てをすることになりました。

特定調停は裁判所を介した当事者同士の話し合いであるため、Cさんにも何度か裁判所へ足を運んでもらうことにはなりましたが、書類や期日指定などの煩雑な手続きはすべてお任せいただきました。結果として、B社とは任意整理で交渉を続けるよりも遥かに早い段階で交渉を終えることができました。今回、特定調停の対象となったB社には80万円の借入と返済遅延による延滞金を請求されていたのですが、延滞金と将来利息の大幅カットに成功しました。

最終的には3社すべて返済の和解が成立する間に、Cさんは新たな就職先を見つけることができました。会社の事業縮小や借金問題の影響もあってか、すっかり意気消沈していたCさんですが、現在は前向きになりすっかり立ち直っているようです。このように、債務整理手続きが立ち直るきっかけとなってくれることもあるのです。

特定調停の具体事例(その2)