任意売却における資金配分

任意売却では、物件の価格設定と債権者などへの資金配分が非常に重要となっています。

任意売却における資金配分

今回は、資金配分の一般的な基準について、簡単にではありますがご紹介します。

この基準を参考にして、任意売却における資金配分がどのようになっているのかを理解していきましょう。では、早速、資金配分の主な6つの要素を挙げます。

1. 後順位抵当権者に対する承諾料
住宅の購入資金について、1つの金融機関で資金調達が十分にできない場合、何か所かから借入をすることになります。通常は、住宅の1番抵当権者からもっとも多くの融資を受け、2番、3番と下位になるほど借入額が少なくなります。

競売の場合、手続きは強制的に行われ、下位の抵当権者の有無に関係なく売却後、1番抵当権者に優先して売却代金が充てられ、下位の抵当権者にまで売却代金が回らないことが多くあります。

一方で、任意売却の場合、下位の抵当権者からは抵当末梢の承諾をもらわなければなりません。よって、下位の抵当権者には抵当末梢の承諾料を支払う必要があります。これを、業界用語で「ハンコ代」といいます。

競売では、下位の抵当権者にまで売却代金が回る可能性は低いため、ハンコ代さえ支払えば、ほとんどの場合で承諾をもらうことが可能となっています。

2. 仲介手数料
任意売却の場合であっても、通常の売買と同様、不動産の仲介手数料は全額だされることになります。一般的には物件価格のおよそ3%が仲介手数料の相場とされています。

3. 登記費用
抵当権の抹消登記は、通常であれば、司法書士に依頼をすることになります。その際の、司法書士報酬と登録免許税も売却資金からだされることになっています。

司法書士報酬の相場としては、1抵当権者につき1万円以下といえ、登録免許税は、1不動産(土地・建物込み)につき1000円となっています。

4. 税金関係
任意売却では、税金の中でも、優先税(抵当権の設定日より前に残っている税金)については、全額納付が基本となっています。とはいえ、抵当権の設定日より前に税金滞納をしている方はほとんどいませんのでかなり稀な例といえます。

また、住宅ローンの支払いが滞ってしまっていると、固定資産税の支払いまで滞ってしまっている方も稀にいらっしゃいます。あまりに固定資産税の滞納が多い場合は、自治体側と交渉し、上記のようなハンコ代を支払う場合もあります。

どうしても長けた交渉力が必要となってしまいますので、税金の滞納が多い方は専門家に相談をするようにしましょう。

5. マンションの管理費滞納分
自宅がマンションであった場合、管理費などの滞納分があれば、こちらも全額だされることになっています。

よって、たとえ管理費に滞納分があったとしても、売却代金から捻出することが可能となっていますので、この滞納が任意売却の弊害になるようなことはありません。

6. 引っ越し代金
こちら、実は「原則不可」とされていますが、交渉によってほとんどの場合で20~30万円程度は認めてもらえます。

残念ながら、引っ越し費用のすべてがもらえるわけではありませんが、かなりの足しになるはずなので、必ず交渉するようにしましょう。

任意売却は、このような資金配分をし、競売よりもはるかに有利な状況を作りだすことが可能な手続きとなっています。

カテゴリー:任意売却

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