弁護士には任意整理解決の基準がある?

任意整理は貸金業者との自由な契約によって成り立っています。

しかし、あまり自由にしてしまうと和解条件の目安がなくなってしまうため、弁護士会では一定の解決基準を定めています。この解決基準にのっとって交渉を進めることにより、依頼者が不利な条件で和解してしまわないように注意喚起しているのです。

弁護士には任意整理解決の基準がある?

では、この解決基準とはどのような内容になっているのでしょうか?

今回は、専門家の中でも、弁護士に着目した解決基準について説明します。

弁護士業務についての基礎知識

まず、任意整理の解決基準を説明する前提として、弁護士業務の基礎知識を説明します。

日本で弁護士が業務を行うためには、各地域にある「単位弁護士会」に所属しなければなりません。この単位弁護士会は強制加入となっていて、すべての弁護士は必ずどこかに所属しています。
そして、そのすべての弁護士会を「日本弁護士連合会」が統括しているのです。

この単位弁護士会は、弁護士が業務を円滑に行うために存在していて、相談者を紹介したり、事件解決の基準を作成したりしています。

この中に任意整理の解決基準があるわけです。

東京弁護士三会の解決基準について

任意整理の解決基準については単位弁護士会ごとにあるため、今回は東京弁護士三会の基準を紹介します。東京は弁護士会が3つあるため、東京弁護士三会と総称しています。

・ 契約締結時から現在まですべての取引履歴を開示請求する
任意整理といっても、まずは貸金業者ごとにすべての取引履歴を開示してみないと、方針を確定できません。債務整理の方針は、借金の総額と1ヶ月の収入を基準に決められます。

・ 利息制限法に基づく引き直し計算で残額を確定する
利息制限法に基づく引き直し計算とは、簡単に言えば過払い金が出ていないかの確認のために行われる計算のことです(詳しくは「過払い金とは」)。
正確な借金の総額は、ここまでやって初めて算出されるため、任意整理を行うのであればこの計算は必須です。

・ 和解案を提示する場合、遅延損害金や将来利息は付けない
正確な借金の総額が出ると、いくらまでであれば返済可能かを依頼者と相談します。
任意整理では、ここで出た金額をもとに貸金業者と毎月の返済額や返済期間について交渉を行うのですが、この際、遅延損害金や将来利息(詳しくは「任意整理の将来利息カットってなに?」)は付けずに交渉を行うよう弁護士会では基準を設けています。

上記は東京弁護士三会の解決基準ですが、すべての単位弁護士会で、このような解決基準を設けています。そして、依頼者が不利益を被ることがないよう、実際に業務を行っている弁護士に指示しています。

こうした取り組みにより、任意整理の成功率は安定した実績を残しています。

カテゴリー:任意整理

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