妻が勝手に私名義で借金し、給与を差押えられた

(大田原市|30代|男性|会社員)
私は20代前半で現在の妻と結婚をし、子宝にも恵まれ幸せな生活を送っていました。
その後、今のアパートでは手狭になったため、住宅ローンを組んで土地付き戸建てを購入しました。

ここまではよかったのですが、ある日、いつものように職場に行くと、突然上司に呼び出され、私宛に裁判所から「給与差し押さえ通知」が届いていると告げられたのです。

私は驚き、すぐ妻に連絡してから家に帰ると、食卓には請求書の束と「債務名義確定通知」が並べられていました。妻は、私名義のクレジットカードを使い多額の借金を作っていたのです。

家計の管理だけでなく郵便物までをすべて妻に任せていた私も悪かったのですが、請求の総額は500万円以上に及び、すでに給与の差し押さえもされています。職場には事情を話し、騒ぎになるのだけは免れたのですが、これほどの借金を返済していける気がしません。

このまま給与の差し押さえが続くようだと住宅ローンまで滞ってしまいそうで、現在、自己破産も視野に入れています。しかし、いきなり給与を差し押さえられたことに納得がいきません。

今からでも何か出来ることはないのでしょうか?

相談に対する回答

相談者様のご自宅に届いていた「債務名義確定通知」とは、貸金業者が給与といった財産の差し押さえをする許可を裁判所から得た事実を通知するためのものです。この通知はいきなり届くものではなく、貸金業者が裁判を起こし、「債務名義」というものが貸金業者に取得され、初めて届く書面です。債務名義は、債務者に対して強制執行を行うために必要な文書をいいます。

この過程では、貸金業者からの請求書、裁判所からの訴状や判決書といった書面がご自宅に届いていたはずです。恐らく奥様が借金を知られたくない一心で捨ててしまっていたのでしょう。

しかし、今の段階ではまだ自己破産を検討する必要はありません。
住宅を守りながら借金の一部をカットする個人再生という方法が残されています。
また、個人再生の申立てをし、裁判所から手続き開始の許可さえもらえば、給与の差し押さえを中止させることも可能です。

給与の差し押さえは突然されるわけではない

貸金業者が給与の差し押さえをするためには、まず裁判を起こして勝訴判決を得なければなりません。通常、裁判が起こされると自宅に裁判所からの通知が届くのですが、これに返答しなかったとしても裁判は進められます。そして裁判所には反論なしと判断され、相手に有利な判決が出されてしまいます。この判決により、貸金業者は債務名義を取得することになります。

その後、債務名義を得た貸金業者が強制執行を行うと、職場と自宅に「給与差し押さえ通知」が届くというわけです。これは先に職場に届くことが多いです。

給与差し押さえは個人再生で中止させられる

とはいえ、給与の差し押さえには対抗手段もあります。

今回の場合は、個人再生の申立を行うことです。
個人再生の申立をし、手続きの開始が裁判所に認められると、給与の差し押さえをはじめとする、すべての強制執行手続きが中止されます。

個人再生は返済計画を立て、すべての債権者に平等に返済を行っていく手続きなので、一部の債権者が差し押さえにより返済を受けることは認められていません。つまり、開始の決定と同時に給与の差し押さえは即座に中止させられます。

個人再生によって、住宅を維持しながら借金の一部をカットできる上に、給与の差し押さえまで止まってしまうのだから、これを利用しない手はありません。

※ プライバシー保護のため、相談の核心部分のみ残して、内容を再構築しています。
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