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公的機関の役割

ここでは債務整理に関連する公的機関の役割についてまとめていますので参考にしてください。

最高裁判所
高等裁判所
地方裁判所
簡易裁判所
家庭裁判所
法務局・地方法務局
公証役場

最高裁判所

最高裁判所とは、日本の司法における最高機関を指しています。最高裁判所以外のすべての裁判所(下級裁判所といいます)は、最高裁判所の下に置かれています。各所にある下級裁判所とは違い、最高裁判所は1箇所(東京)にしかありません。

わかりやすく言えば、日本で起こったすべての裁判において、最終的な判断を下す機関が最高裁判所というわけです。

主に何をするところ?
家事・民事・刑事問わず、すべての裁判、そして違憲審査(対象となった法が憲法の趣旨に則しているかの審査)を行う終審裁判所であるため、「憲法の番人」とも称されています。

ただし、日本の現行制度では最高裁判所において審議されること(上告が認められること)自体が稀です。多くは「上告理由にあたらない」として棄却されることがほとんどとなっています。

これには、最高裁判所の定員数がわずか15名しかいないことも理由の1つと言えます。

債務整理ではどんな時に利用する?
債務整理においては、過払い請求が認められるきっかけを作ったのが最高裁判所といえます。

最高裁判所が平成18年に下した過払い請求訴訟における最高裁判決がなければ、現在のように、貸金業者に対して過払い請求がされることはなかったかもしれません。

最高裁判所の役割

それほどまでに、最高裁判所の下す判決というのは重要であり、その後の下級裁判所における手続きにおいても、判例(裁判例のこと)として重視されることになります。

つまり、最高裁判所の場合、判決1つをとってみても将来に多大な影響を与えかねないため、今後も債務整理関連の裁判が最高裁判所で判断されることにでもなれば、かなりの注目を集めることになるといえるでしょう。

高等裁判所

高等裁判所とは、下級裁判所(最高裁判所以外の裁判所)の中で、もっとも上位に位置する裁判所をいいます。

全国には8箇所(東京都・大阪市・名古屋市・広島市・福岡市・仙台市・札幌市・高松市)あり、各本庁管轄に全部で6箇所(金沢市・岡山市・松江市・宮崎市・那覇市・秋田市)の支部が置かれています。

また、平成17年より、知的財産に関する争いを専門的に取り扱うため、東京高等裁判所の特別支部として、「知的財産高等裁判所」が設置されています。

主に何をするところ?
高等裁判所では、主に控訴審(詳しくは「地方裁判所」)の取り扱いを行っています。

また、控訴審だけでなく、公職選挙法違反・弁護士懲戒処分の裁決・独占禁止にかかる訴訟など、特定の裁判における第一審についても取り扱うことがあります。

その他に、簡易裁判所(刑事事件に関する一部の決定)、家庭裁判所、地方裁判所が出した決定や命令に対する抗告(不服申し立てのこと)についても取り扱っています。

3つの裁判所が下した判断に納得できないのであれば、次は高等裁判所での手続きが必要になることを覚えておきましょう。

債務整理ではどんな時に利用する?
債務整理においては、自己破産や個人再生にて出された決定に不服がある場合や、過払い請求訴訟にて下された判決に不服があるといった場合に、高等裁判所が利用されることになります。

特に、過払い請求訴訟においては、請求の対象となった貸金業者はかなりの頻度で控訴をしてくるため、なかなか判決の確定まで辿り着かないこともあります。

貸金業者が控訴をしてくる理由というのは、そのほとんどが時間稼ぎによる裁判の取り下げを狙っていることがほとんどです。たとえ控訴をされたとしても、ひるむことなく適正な対処を取り続ける根気が必要となります。

なお、個人が高等裁判所を利用するような事態になった場合、高度な専門知識、そして裁判技術が必要になってしまうため、法律の専門家である弁護士に依頼をするようにしましょう。

地方裁判所

地方裁判所とは、原則として、訴訟の第一審を取り扱う裁判所のことを言います。

日本には、主要都市を含めた50市に地方裁判所の本庁が設けられ、より円滑に裁判手続きを進めるための支部も設置されており、支部をも含めると全国に253箇所設置されています。

地方裁判所の管轄区域についてはこちらを参考にしましょう。

主に何をするところ?
地方裁判所では、通常の裁判手続きのすべてを取り扱っているといっても過言ではありません。

その他に、もともと簡易裁判所・家庭裁判所にて取り扱っていた事件について、控訴があった場合の処理も地方裁判所でされることになります。

「控訴」というのは、日本の三審制の1つで、第一審にて不服があった場合、裁判の確定までの期間に、一審より上の裁判所に対して再度の審議を請求できる制度をいいます。

なお、控訴後の第二審にて不服があった場合は、さらに上の裁判所に上告をすることが可能となっています。

債務整理ではどんな時に利用する?
債務整理においては、自己破産・個人再生・過払い請求訴訟といった、債務整理における主要な手続きのほとんどが地方裁判所にて取り扱われることになっています。

まず、自己破産・個人再生は、地方裁判所内にある「破産再生係」で申し立てをすることになっています。

なお、申し立て時に提出する「申立書」については、地域ごとに指定されていることがありますので、管轄となる地方裁判所には事前確認をしておく必要があります。

専門家に手続きを依頼する場合は、こうした心配は必要ありません。

次に、過払い請求訴訟においては、簡易裁判所では取り扱うことができない訴訟価額、つまり140万円を超える請求額である場合に地方裁判所が管轄となります。

特別な事情がある場合に限って、訴訟価額が140万円以下であっても地方裁判所で訴え、提起が認められることもありますが、原則としては、140万円という金額が簡易裁判所とのラインになることを覚えておきましょう。

地方裁判所の役割

なお、裁判管轄が地方裁判所になる場合、本人の代わりに手続きを行う、「代理人」になることができるのは弁護士だけとなっています(詳しくは「専門家の役割」)。

司法書士では代理人になることができないため、専門家に依頼を検討している際は注意しましょう。

簡易裁判所

簡易裁判所とは、日本にある裁判所の1つで、比較的軽微な規模の民事・刑事事件を簡易的に処理するための機関をいいます。

簡易裁判所は全国の主要都市をはじめとし、中小都市も含め全部で400箇所以上設置されています。

なお、管轄となる裁判所については、裁判所のホームページ内にある、管轄区域を参考にしてください。

主に何をするところ?
簡易裁判所が取り扱う業務は、事件としては軽微なものがほとんどです。

たとえば、簡易裁判所の対象となる民事事件は、訴訟価額(訴えを起こして請求する金額)が140万円以下の場合でなければなりません。

なお、少額訴訟といって、60万円以下の訴訟価額の場合に限り、1回のみの審理で迅速解決を図るという制度を利用することもできます。

また、刑事事件においても軽微な罪(罰金以下の刑)がほとんどで、簡易裁判所では禁固刑を課すことがないような刑事事件を取り扱っています。

債務整理ではどんな時に利用する?
債務整理においては、過払い請求訴訟・特定調停といった手続きを利用する際、簡易裁判所を利用することになります。

過払い請求訴訟の場合は、貸金業者に対して請求する過払い金が140万円以下であるならば、簡易裁判所にて訴えの提起をすることになります。それ以上になる場合の管轄は地方裁判所です。

なお、管轄が簡易裁判所である場合、弁護士ではなく、簡裁訴訟代理権を持っている司法書士に依頼することも可能となっています(詳しくは「専門家の役割」)。

特定調停を利用する場合も、原則は簡易裁判所が管轄となっています。

ただし、かなり稀ではありますが、貸金業者側と「管轄の合意」があり、指定されていた裁判管轄が地方裁判所であった場合は、例外的に地方裁判所にて特定調停が行われる場合もあります。

家庭裁判所

家庭裁判所は、主に家庭に関する事件を取り扱っている、日本の裁判所の1つです。

全国の主要となる50市に本庁が設けられていて、その他にも支部と出張所があり、住んでいる地域ごとに管轄となる家庭裁判所が異なっています。

家庭裁判所のご利用を検討している場合は、裁判所のホームページ内にある、裁判所の管轄区域を参考にしましょう。

主に何をするところ?
家庭裁判所では、家事調停、家事審判、少年の保護事件の審判、離婚訴訟をはじめとする人事訴訟といった手続きを取り扱っています。

なお、「調停」というのは裁判所を利用した話し合いを言い、「審判」というのは裁判官の判断によって事件の行方が決められる手続きを言います。

家庭裁判所では、よく離婚・相続といった家族間における話し合いや争い(訴訟のこと)で一般的にもよく利用される機会が多いため、普通に生活をしていても馴染みのある専門機関です。

債務整理ではどんな時に利用する?
債務整理関係の手続きを取るのであれば、簡易裁判所・地方裁判所が管轄となっていますので、家庭裁判所と勘違いをしないように気を付けましょう。

法務局・地方法務局

日本の法務省では、全国の主要8箇所に「法務局」を置き、その他の県庁所在地など42箇所に「地方法務局」を置いています。

また、法務局と地方法務局の行う業務の一部を分掌させるために、「出張所」と呼ばれる機関も置いており、年々、統廃合を繰り返してはいますが、法務局・地方法務局・出張所を合わせて全国に約500箇所あります。

主に何をするところ?
法務局では、主に戸籍・国籍の取り扱いや、成年後見、不動産登記、商業・法人登記、土地の筆界特定(区画の特定)、供託(お金を預けること)、といったことを取り扱っています。

すべての法務局・地方法務局・出張所にて、上記の業務を取り扱っているわけではありませんので、利用を検討している場合は、利用の目的ごとに取り扱っているかどうかを事前に調べるようにしましょう。

特に出張所の場合は、かなり限定的な業務となるため注意が必要です。

債務整理ではどんな時に利用する?
債務整理においては、過払い請求・自己破産・個人再生を個人で行うような場合には、取得が必須となる書類があります。

法務局の役割

まずは、過払い請求の場合、相手となる貸金業者の資格証明として、商業・法人登記簿謄本(全部事項証明書、または代表者事項証明書)を取得することになります。

裁判所を通じた過払い請求をする際には、必ず訴状(裁判所に提出する書類)に相手となる貸金業者の資格証明を添付しなければなりませんので、会社の登記簿謄本の取得は必須といえます。

次に、自己破産や個人再生においては、土地や家屋といった財産を所有している場合、不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)を裁判所に添付しなければなりません。

その際は、ほぼ必ずといっていいほど、権利関係を掌握するために「共同担保目録」が付された謄本が必要になるため、取得時の申請書には必ずチェックを入れるようにしましょう。

共同担保目録とは、同一債権の担保が複数の不動産に設定されていることを記録する目録のことをいいます。

なお、専門家に債務整理手続きを依頼している場合、上記書類については代行して取得してもらうことが可能となっているため、自身で法務局まで足を運ぶ手間が省けます。

公証役場

公証役場は、全国8箇所にある法務局の管轄内に点在し、全部で約300箇所あります。

また、公証役場では、公証人が業務を行っているため、「公証人役場」と呼ばれることもあります。公証人というのは、法律実務家の中から法務大臣によって任命された公務員を指しています。

主に何をするところ?
公証役場では、公正証書の作成、私文書の認証、会社などの定款の認証、といった業務を行っています。

なお、公正証書というのは、公証人が法律に則って作成する公文書のことをいいます。高い証明力があるため、即座に強制執行手続きに移ることもできる、法的効果の高い書面のことです。

債務整理ではどんな時に利用する?
稀にではありますが、個人間の金銭賃貸借契約(お金の貸し借りの契約のこと)について公正証書を作成していたり、夫婦の離婚時に財産分与・養育費の取り決めなどについて公正証書を作成していたりする場合、その債務関係を証するため、自己破産・個人再生といった手続きにて、作成された公正証書を裁判所に提出を命じられることがあります。

とはいえ、専門家による債権調査など、他の方法にて債権額の確定がなされているのであれば、必ずしも公正証書を提出しなければならないわけではありません。

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